【吃音】社会人における吃音の弊害

 こんにちは!吃音と戦う日本人、F丸です。今回は社会人2年目の僕が、実務で感じた吃音の弊害についてご紹介しようと思います。

 弊害の最たる例は「電話対応」です。これが一番しんどい。最近の若者は電話対応を嫌がる。そう言いますよね。僕からすれば、ふざけるなと言いたいです笑。正常に声を出せるやつが電話対応を嫌がるなんて、僕からすれば論外です。こっちは普通に対応したくても声が出てこないし、周囲からどうしたどうしたと不思議な目で見られる。電話がかかってくるだけで心臓がドキッとする、こんなストレスの抱え方は意味が分かりません。電話対応の厳しいところは、ジェスチャーを使えず声だけでコミュニケーションを取らなければならないところ、それからマニュアルがあることです。対面の会話とは違い、確実に短時間で相手に要件を伝えなければならない。吃音持ちにはなかなか手厳しい。そして極め付けは電話の取り次ぎ業務。固定電話はほとんどの会社で新人が取りますよね。そして始めの頃は当然、自分宛の電話はないので、取り次ぐことになります。取り次ぐための情報には、「〜会社の〜さんから」ということを伝達するのですが、吃ると大変気まずい。おまけに電話の相手を待たせているわけですから、こちらとしては焦って吃る可能性が高まるし(僕の統計上、焦る・緊張するなどが症状を誘発する)、取り次ぐ人も早くしろよと思うし、何より電話先の人に迷惑をかけてしまう。いやあ、気まずいことこの上ない。

そういうわけで、僕は「なかなか電話を上手く取れない新人」と印象付けるよう心がけていましたが、それも限界があります(というより、ただの逃げの選択ですからね)。

そこで僕がどうしているか、紹介します。なお、コンディションによっては全然吃る時もありますので自分でもまだまだ課題だな、と感じています。

一つ目は、「回線が悪いふりをする」です。何を言っているんだ?と思われるかもしれませんが、これは決して冗談ではありません。難発の症状で最初の一文字が出ないときは、逆に相手の声が遠いふりをします。そうすると周囲の人及び電話の相手は「回線の調子が悪いのかな?(そんなわけがありませんが笑)」と思い、正当化(?)されるのです。

二つ目に、「前置きを長くし、言いづらい言葉が出るまで伸ばす」です。電話に出る時や取り次ぎの連絡をする際、「えーと」や「すみません」など、時間稼ぎをするワードはいくらでもあります。これを駆使して、自分の発しづらい言葉が出てくるときをじっと待つのです。枕詞が多いな、周りくどいな、そう思われても仕方がありません。そんなことを思われても良いのです。例えば僕の場合、「〜会社の〜です」の中で「〜会社」の部分が難発で上手く出てこないことが多い。そこで、「お世話になっております。〜会社の〜です。」という風に、最初に出てきやすいワードを枕詞にしています。それにより、吃る確率が格段に下がります。

この二つの方法で、上手く電話対応を回避しています。ただし、電話対応は慣れです。慣れてくると上記のような吃音対策をしなくても対応できるようになります。環境にしっかり慣れること。これが一番の解決法です。

ちなみにですが、周囲の人は自分が思うよりも自分の電話対応に耳を傾けていません。個人個人の仕事がありますから、人の電話対応に耳を傾けている余裕なんてそうそうないのです。つまり、そこまで見られていることを意識せず、自分のペースで対応をすればいいと思いますね。僕も最初は吃るたびに落ち込んでいましたが、思い返すと周囲から何かを言われたことはありません。気を遣割れているだけかもしれませんが、上長からすれば、問題発言しなければ特に咎める必要がない、というマインドセットのようですよ。

Take it easy ,boys!!! それではまた!

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